花組のはいからさん、ようやく私も通ることができました~！

実は今回初めて、宝塚で同じ作品を2回観劇したのですが、複数観劇ではじめて気づいたことがありますので、その点から書きたいと思います。

東京宝塚劇場は座席の位置によって音の聞こえ方がかなり違う

今回気づいた点というのは、多くの宝塚ファンの方はすでにご存知でしょうが、東宝は座る位置によってかなり音の聞こえ方が違うということです。

今作品、1回目は１階後方、2回目は2階席で観劇しました。

1回目の観劇時は、多くの出演者の声がこもって聞こえ、それもあってか正直作品に入り込むことができませんでした。

そして若干不安な気持ちで2回目の観劇を迎えたのですが…2階席だと声の抜け方、響き方が全然違う！！
1回目よりもずっと集中して観劇できましたし、作品の印象も良い方に上書きすることができました。

今さらながら、「座る位置って大事なんだな」と痛感したのでした。

「はいからさんが通る」全体の感想

さて、柚香さんのお披露目公演でもあるこの「はいからさんが通る」。

感想を一言でいうと、「トップコンビをはじめ、各出演者がキャラにはまっていて楽しめたが、ミュージカルとしては（個人的に）物足りない」でしょうか。

歌やダンスの場の少なさ、というより、歌やダンスによる感動の増幅が得られなかったのが、個人的には若干消化不良感が残りました。

この作品を、ミュージカルでなくストレート・プレイ寄りの2.5次元舞台として見るのであれば、充分に原作の魅力を体現していたように思います。

ただ、そういう作品なのであれば、やはりショー付きの2本立てであってほしいかな…と思いました。
フィナーレがとても良かったので余計にそう思うのかもしれません。

次の2本立てを楽しみにしたいと思います。

気になったキャストなど

簡単にキャスト別感想も…

柚香光さん（伊集院少尉）

柚香さんの少尉は、本当に少女漫画に出てくるキラキラヒーローでしたね！冷静に考えると、少尉の行動ってちょっと納得できない部分があるのですが、そこをねじ伏せるヒーロー感がありました。

また、走り方がすごくカッコよかったのと、シベリアで倒れた時の演技のうまさが印象に残りました。

華優希さん（花村紅緒）

紅緒のような、昔の少女漫画の主人公によく出てくる、「特にとりえはないが、情のあつさややる気、正義感ゆえに周りの人に愛される」タイプって、うまく演じないと嘘っぽさが出てしまうと思います。

でも、華さんはそのあたりとても自然に演じていて、紅緒が愛されることに納得感がありました。

瀬戸かずやさん（青江冬星）

ばっちりはまり役！とは言えないかもしれませんが、瀬戸さんが出てくるとやはり安心感がありましたね。

上述した、１階席後方でも声がよく聴こえた主要キャストの1人が瀬戸さんでした。
技術の蓄積ってこういう形で表れるんだなあ…と感慨深かったです。

水美舞斗さん（鬼島軍曹）

ワイルドでカッコよく、歌も短いながら印象的な場面になっていたかと思います。
欲を言えば、ダンスの見せ場が欲しかったなぁ…

永久輝せあさん（高屋敷要）

正直、出番は少ないですよね…作品の性質上仕方ないですが。。
でも、他の番手スターとかぶらないタイプのカッコよさで、「こんな高屋敷さんだったから、多少迷惑をかけられても許しちゃうかも」と思えました（笑）

音くり寿さん（北小路環）

個人的に、この作品の「ミュージカル要素」を1人で底上げしているように見えました。

2幕冒頭の永久輝さんとの場面やフィナーレでの、低めの声の歌もかっこいいし、エトワールはもちろん絶品。

とても素敵な環でした。

朝月希和さん（吉次）

舞の場面がとてもキレイで、雪組ぽさを感じました。
ただ、吉次の立ち位置については、原作どおりなのかもしれませんがイマイチよくわからなかった…（これは朝月さんというより脚本の問題ですが）

次作はブロードウェイミュージカル

個人的にはミュージカルとしては消化不良感が残った今作。

柚香さん＆華さんの次回作はブロードウェイミュージカルということで、このトップコンビにとってはまた新たな挑戦となりますね。

お二人ともコメディが似合いそうなので、素敵な作品になることを期待しています。
そして、音さんの活躍を引き続き見守りたいと思います！